
比例と反比例:7.比例と反比例の活用
生活のなかでどのような形で比例と反比例が使われているか?
まずはちょっと考え方から。
1個あたりの数が決まっている時は比例、全部の数が決まっている時は反比例
上はちょっと乱暴な書き方ですが。
例えば、xとyの関数があったとき、
比例
1個(だったり、1人だったり、1kmだったり・・・etc.)あたりの数が決まっていて、それがx個あったときの全体のかずをyとする時、yはxに比例する
反比例
全体のかずが決まっている時、x個ずつで分けるとき、y分割できる(またはx分割すると、y個ずつに分けられる)とすると、yはxに反比例する
って考えてみてください。
変数と比例定数が何か?を考える。
とは言いつつ、比例か反比例かなんておいておきましょう。そのかわりに重要なのは
なにが比例定数で、なにが変数かを考える。
ことです。じゃ、例をみてください。
道のりがわかっていない場合。
例1)
源三郎くんはお母さんに、友人の式部(しきぶ)ちゃんの家までお使いを頼まれました。走って5分40秒でした。源三郎くんは足が速いので、1kmを2分50秒で走ることができます。式部ちゃんの家までの道のりは何kmでしょうか?
この問題でわかっているのは「源三郎くんが彼の家から式部ちゃんの家まで走るのに要した時間」と「源三郎くんが1kmを走るのに要する時間」ですね。求めるのは源三郎くんの家から式部ちゃんの家までの道のりです。
関係をまとめると
(走った時間)
=(1kmを走るのにかかる時間)×(走った道のり)⇔(分)=(分/km)×(km)
変形すると
(走った道のり)
=(走った時間)÷(1kmを走るのにかかる時間)⇔(km)=(分)÷(分/km)
となります。
次の例も見てみましょう。
スピードと時間がわかっていない場合
例2)
源三郎くんはお母さんに、友人の式部(しきぶ)ちゃんの家までお使いを頼まれました。道のりは3kmです。1分間に走るスピードをx(km/分)、辿り着くまでの時間をy(分)とするとき、xとyの関係を式で表しなさい。
関係をまとめると
全体の距離(変わらない値):3km
変わる値(変数):速さx(km/分)、時間y(分)だから (全体の距離)=(速さ)×(時間)
⇔ 3=x×y
⇔ y=3/x
ってなりますね。
ここからわかることはx(速さ)が早いと、時間が短くなるって事ですね。
これ「反比例」です。
じゃあもう一個
5分後にきて!と言われるも、距離がわかっていない場合
例3)
源三郎くんはお母さんに、友人の式部(しきぶ)ちゃんの家までお使いを頼まれました。式部ちゃんに電話すると「今、私物語書いてるから、5分後ちょうどにきて!」と言われました。源三郎くんは「式部ちゃん、歴史に残る大作を書いているんだな?」と感心して、手間を取らせないようにジャスト5分で行こうと思いました。式部ちゃんの家までの道のりは実はわかりませんから、地図でおおよそを調べてから出かけます。。道のりをxkm、1分間に走るスピードをy(km/分)とするとき、xとyの関係を式で表しなさい。
式部ちゃん、歴史に名の残る作家になるかもしれませんね。
さて、関係式をまとめてみましょう。
来てほしい時間(決まった時間):5分
わからない値:
x・・・距離(km)、
y・・・スピード(km/分)だから
x=y×5
⇔ y=x/5
となりますね。
ここからわかるのは、距離(x)が遠いなら、速さも大きい値じゃないと5分後に着かない!ってことですね。
これは比例です。
なんとなくわかりましたか?
ちゃお!